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2009年度ミニセミナー開催報告 [ 2010-03-29 11:28:11 ]

3月10日、13:00より法政大学多摩キャンパスで開催された。17大学21名が参加した。

東京西地区大学図書館協議会 ミニセミナー記録

日時:2010年3月10日 13:00-16:30
場所:法政大学多摩キャンパス 総合棟4F第3会議室
参加:亜細亜大学・杏林大学・嘉悦大学・国立音楽大学・実践女子大学・創価大学・拓殖大学・津田塾大学・東京家政学院大学・東京経済大学・東京純心女子大学・東京造形大学・東京農工大学・東京薬科大学・白百合女子大学・法政大学・和光大学(以上17大学)

ミニセミナーテーマ:「いまそこにある危機、場としての図書館の価値を高める」
進行:創価大学 山口氏

図書館利用向上策に関しての事前アンケートの集計結果(以下のURL参照のこと)と特色のある取り組みを行っている大学の事例報告を交えて意見交換を行った。
https://tnishi.gr.jp/file/2010miniseminaranke.doc

(1)この5年間の入館者数や貸出冊数は?増加、又は、減少した原因は何だと思いますか?
多くの大学が「増えた」と回答しているが、5年間という期間でみると、前年並み、若干減という年もあり、ばらつきがある大学が多い。創価大学や東京女子大学など「かなり増加した」という大学は、独自の取り組みが実を結んだ結果である。創価大学は、毎年30項目を「改善項目」として取り上げ、それらを対処することなどが利用者増加の要因として挙げている。利用者が減った、貸出冊数が減ったという大学は、電子媒体の資料の提供やWebサービスの拡大など、非来館による利用が増えたことを要因として挙げている。

(4)利用者サービスで改善したこと
多くの大学が利用者の満足度を高めるため、各種サービス面での改善を行っている。
その中で特徴のある取り組みを行っている和光大学及び法政大学について、配布資料に基づき事例報告があった。
[和光大学]
・ILLによる複写物入手にかかる費用について、2004年度より専任教員は無料化、2005年度より学生・院生については、一部を図書館が負担する。送料は徴収せず、複写物の枚数により徴収費用を算出。
 また、嘉悦大学も同様の取り組みを行っていることが報告された。
[法政大学]
・大学院生が学部生の学習をサポートする「学習アドバイザー制度」を導入。

(5)利用サービスの制度面で改善したこと
制度面で大きな改善を行った例として創価大学の「学位記授与保留制度」について説明があった。国立音楽大学からは卒業前に卒業生登録を行う例が報告された。
[創価大学]
・ここ数年新聞でも取り上げられているように、図書館資料を返却せずに卒業する「借り逃げ」が問題となっている。この制度の導入は数年かけて実現したものだが、学生への効果は非常に高い。同様の取り組みとして、法政大学では卒業判定結果を確認できないようにしているとの報告があった。
[国立音楽大学]
・卒業後の利用登録を例年(5月以降)より前倒しで卒業式前に受付を行うこととした。
 また、実践女子大学も同様の取り組みを行っていることが報告された。  

(6)所蔵資料の収集方法や提供方法で改善したこと
資料提供方法の改善例として、国立音楽大学から映像と楽曲の配信サービスの提供について説明があった。また創価大学からは契約データベース等へのアプローチの簡便化を図る「DATABASE Navigator(データベースナビゲータ)」について説明があった。「DATABASE Navigator」は短時間でリンク切れ等の確認も可能とのことである。

(7)資料入手の利便性を高めた施策(アンケート集計資料参照)
(8)学生との意見交換の場(アンケート集計資料参照)
(9)図書館内の施設・設備で改善した点(アンケート集計資料参照)
(10)ホームページの改善(アンケート集計資料参照)

(11)効果的な広報の改善
広報については、各大学とも試行錯誤している感じであるが、その中から法政大学と亜細亜大学の取り組みについて報告があった。
[法政大学]
・図書館HPとは別に大学HPに図書館主催講演会や選書ツアーの開催といったイベント等のニュースを掲載している。
[亜細亜大学]
・専任教職員を対象にメールマガジンを配信している。内容:開館日程、新規受入雑誌や終刊情報、各フロア紹介など。
その他、嘉悦大学のメルマガ配信、Twitter(学生スタッフ)発信、創価大学のフロアマットを利用した広報など、各大学の工夫を凝らした広報の実施について報告があった。

(12)効果的なガイダンスやセミナーの開催の改善
各大学とも利用者教育には力を入れているが、特色ある取り組みとして和光大学の取り組みが紹介された。
[和光大学]
・自分に合ったガイダンスを学生が選択して受講できるように、年間通してバイキング方式のガイダンスを実施。ポイントラリー方式とし、集めたポイントに応じてグッズを贈呈している。ポイントラリー方式は、学生に達成感を持たせる点でも効果がある。

設問(13)今後の改善プランがあればご記入ください。
創価大学の取り組みとして、事務の効率化を図るための「業務課題・計画」システムの導入状況について報告があった。業務課題についてのシステムでは各業務の進捗状況を把握し、業務計画についてのシステムでは学事日程や各種会議日程と個人のスケジュールを管理できるようになっている。

設問(14)他の加盟館に質問したい点があればご記入ください。
アンケート集計資料及びメーリングリストを参照。

以 上(16時30分閉会)


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